今回は私が発信活動で取り扱っているテーマに関する本・動画のご紹介です。
きっかけ
これまでブログやインスタグラムで、発信のテーマやそれぞれの願いは示していましたが、私がそれらのテーマにおいて学んで影響を受けてきた本や動画を紹介したことがありませんでした。
なぜやってこなかったのでしょう。今更ながらそのことに気づいたので、特に私が受けた影響の強かったものに絞って紹介してみます。
私の特性
私は何か新しい考えを生み出すような特別なことをしているわけではありません。
そういうことをしてくれた方々による素晴らしい本・動画などはすでに世に出ていて、そこから学び、行動に移してきました。
そう考えると、自分の考えを整理し発信するようなクリエイティブ系よりも、学んで実践する学習者・プレーヤーとして側面が強いです。
だからこそ、発信に関して継続は意識していますが、体系的に整理したりわかりやすくまとめて紹介するようなことはできていません。
そこで、せめて私が学んできた体系的に整理されているわかりやすい本や動画をご紹介しようと思います。
これらを参考にすれば私がテーマに挙げている分野で、私が得られた成果はかなり再現性が高いです。どなたかの参考になれば幸いです。
学んできた本・動画の紹介
それではテーマ別に見ていきます。
『学び合い』
・『学び合い』スタートブック
多分西川先生の『学び合い』の本で一番売れている本です。
私は大学生の時に図書館で読んで「こんなぶっ飛んだ方法もあるのか。」と思ったのが出会いです。
働き始めて少しして、授業にも働き方にも行き詰まりを感じていた時に思い出してもう一度読み、そこからは『学び合い』の考え方を自分の軸にするようになりました。
『学び合い』のイメージや可能性を感じるのに適した本です。
・『学び合い』ステップアップ
スタートブックの次に売れているイメージのある本。スタートブックよりさらに方法論に関して具体的に示されています。
他にもたくさん出版されている『学び合い』の本の中でも、トップレベルで方法論に関する全体像を網羅しやすい本です。
・なぜ理科は難しいと言われるのか
もう少し『学び合い』の理論的なところを学びたいと思って出会った本です。私は理科が専門なので、タイトルもドンピシャ私の興味にハマった記憶があります。
『学び合い』の研究段階を示した複数ある本の中でおそらく最初の本です。
生徒と教師は見えているものが違う、認知スタイルの違い、教師は教科に熟達するほど教科が苦手な子どもに教えるのが下手になる、など度肝を抜かれた内容が沢山あってお気に入りです。
理科だけに留まらない内容も多いので、全ての教師のおすすめしたいです。きっと考え方にパラダイムシフトが起こります。
・学び合う教室
「なぜ理科」に続く研究段階の本です。
「教師が全ての子どもにとって最適な教授者ではないとしたら、どうすればいいのか?」という疑問に対していくつものヒントをもらえます。
この他、『学び合い』を実践してみたい方は西川先生がまず読むべき5冊としてあげている
・ステップアップ(上述)
・週イチでできる!アクティブ・ラーニングの始め方
・『学び合い』を成功させる教師の言葉がけ
・簡単で確実に伸びる!学力向上テクニック入門
・みんなで取り組む『学び合い』入門
を読んでおくことはおすすめです。
学校・教師の働き方改革
・さる先生の「全部やろうはバカやろう』
私が働き方をなんとかしようとしていた初期の教師3年目くらいに読んだ本です。
当時は旧Twitterでもこの本にあるようなことをメインに発信されていました。
働き方改革は学校に限った課題ではないのでビジネス書も沢山読みましたが、教師向けの本としてより教師の具体的な働き方に合った内容であるこちらはおすすめです。
・エッセンシャル思考
上記のさる先生がTwitterで紹介していたのをきっかけに読んだ記憶があります。
当時の私にはかなり衝撃的な内容でして、今でも大好きな本を5つに絞れと言われたら入ってくるくらいおすすめです。
「最少の時間で成果を最大にする」というタイトルだけでも、学校の働き方改革に必要なことが書かれている予感がビンビンしますよね。
考え方におけるミニマリストとも言えて、とても好みです。
働き方改革のために教員向け以外にもビジネス書を沢山読みましたが、それはこの本が良かったことがきっかけだった気がします。
・7つの習慣
ビジネス書を読み漁っていた時に出会った本です。言わずもがなな名著。
生き方レベルで非常に参考になる内容ばかりですが、働き方改革に焦点を当てるなら、3つ目の「最優先事項を優先する」あたりがドンピシャです。自分にとって何が大事なことなのかが分かれば、自然と時間の使い方は上手くなっていきます。
「最も大切なことは最も大切なことを最も大切にすることだ」というコヴィー氏の言葉も大好きです。自分の軸を確認するのを助けてくれます。
働き方改革には必要なマインドです。
・教師がブラック残業から賢く身を守る方法
タイトル通り、教師の働き方改革にピッタリの本です。部活動のところでも紹介しますが、部活動顧問の断り方以外の働き方の具体も書いています。私はこの本のおかげで法を味方につけて戦うことができるようになりました。
部活動の顧問拒否と地域移行
・ブラック部活動
過熱しすぎた部活動による子どもや教師への問題や、なぜ過熱してしまうのかなど書かれています。また、どのように変えていけばいいかの提案も載っています。
部活動指導は子どもたちの素敵な姿や成長が見られ、楽しさもあり、好きな人は大好きな側面がある一方で、過熱しすぎた今の状況では悪影響も沢山あります。それらの知識を学びたい方に最適です。
・教師がブラック残業から賢く身を守る方法
タイトルにはブラック残業とあるので教師の働き方全体を対象にしていますが、活動時間のほとんどが勤務時間外になってしまう部活動の問題も大きく触れており、顧問の断り方も紹介されています。
これを読めば勤務時間外の部活動指導を断ることは法的に完全に勝てる交渉であることが分かります。
・嫌われる勇気/幸せになる勇気
部活動の顧問を断ろうと考えていた時、管理職からの好ましくない視線はなんでもないと思ってましたが、同僚や子どもたちからどのように見られるかには不安がありました。
それでも、自分が実現したい結婚や育児の時間の確保のため、断らねばならないと覚悟を決めた時に読んだ本です。
タイトルから「周囲に嫌われてもなすべきことをなすための心構え」が学べるだろうと期待していました。
読んだ結果は予想以上に素晴らしい本でした。期待していた内容はもちろん、対人関係に関してもっと広く深い範囲で参考になるアドラー心理学について学べる本でした。
面白すぎて当初予定になかった続編の「幸せになる勇気」もすぐに読んでしまいました。
ベストセラーになるだけあります。読んだことがない人はぜひ読んでみてください。
・参考にさせてもらったブログ
本で学ぶだけでも部活動顧問を断ることはできましたが、他にも参考になったブログの紹介します。
管理職との交渉が苦手な方が書面を出すだけでお断りできるようにしてくれた記事と、
勤務時間内の部活動顧問としての業務にまで言及した記事です。
人生100年・society5.0・VUCA時代の進路指導
・学歴の経済学
過剰な学歴信仰に警鐘を鳴らした本です。
「テストでより高い点数を取って、高い点数で入れる高校、大学へと進学できれば必ず安定した職業につけ安定した人生が待っている。」
そんな考え方を持っていると結構な確率で落とし穴にハマります。
中途半端点数で行ける大学の潰しの聞く学部でも行っておいた方がいいだろうと安易に考えている人は注意が必要です。
進路を考える本人である中高生はもちろん読んで欲しいですが、学歴社会の中で生きてきて学歴信仰が根付いている保護者世代にもおすすめしたい1冊です。
「結構な人が100歳まで生きるようになる人生100年時代の到来に向けて、生き方への考え方を変えていかないとですよ」って本です。
特に印象深かったのは、
「教育→就労→老後の3ステージ制が成り立たなくなってきているので、
途中で仕事の量を減らしたり学び直しの時期があったりしながら長く働くマルチステージ制という考え方を持ってみましょう。」
という内容です。
社会の変化に合わせた生き方を考える上でおすすめです。
・ Society5.0の進路指導
society5.0という社会の変化に対応できるような進路指導として、広域通信制高校という選択肢を示してくれている本です。
「学歴の経済学」で、なんとなくで大学を目指すリスクが紹介されていましたが、そのリスクを回避しやすい教育に挑戦している場所として広域通信制高校の存在を教えてくれます。
広域通信制高校のイメージは、一昔前は事情のある人が仕方なく選ぶ選択肢のような印象が強かったようですが、今はどちらかというと「N高」のようにアンテナの高い人が主体的に選ぶ選択肢へと変わってきています。
「どんなことをしている学校なの?」と広域通信制高校について知りたい方におすすめです。
家事育児と仕事の両立
・ポストイクメンの男性育児
男性の育児の困難さや、これから男性がどのように育児に関わっていくのがいいのかを教えてくれます。
タイトルにあるように、失敗に終わってしまった感のある「イクメン」に変わる「父親3.0」としての育児や仕事への向き合い方を示してくれて、大変参考になりました。
これから育児を控えている男性はもちろん、そういう人を部下にもち管理していく立場にある男性や、子育て支援系のお仕事をされている方にもおすすめです。
・ふたりは同時に親になる
男女の間にある様々な産後の「ずれ」を紹介し、それを知った上で父と母のふたりで協力して親になっていくための指南書です。
これはこれから子育てをする、もしくは今子育てに取り組んでいる男性にも女性にもおすすめです。
・すぐそばも幸せにできないで
・あんなにあんなに
・最後だとわかっていたなら
これらの三つはエッセイや絵本です。
家族といられる時間の尊さや短さなどに気づかせてくれるもので、忙しい日々の中で仕事と家族を秤にかけた判断で迷いそうになった時、自分を奮い立たせてくれる本です。
・YouTube大学の経済再生計画
少し切り口は違いますが、日本の経済を再生していくという視点からも、ブラック労働環境を改め、男性の育休も社会全体で進めていく必要性があると主張した動画です。
私が主張したいこととかなりかぶっていてお気に入りです。ありがたい動画を作ってくれたものです。
お金の教育
・お金の大学
両学長のYouTubeチャンネル
お金に関する本はいくつも読んできましたが、お金に関する力を5つの力(貯める力、増やす力、稼ぐ力、守る力、使う力)として体系的にまとめてある点がとてもわかりやすくてバランスも良く、一度は読んでおくといい本です。
YouTubeでの発信も継続していて常に学び続けるのにも向いています。
・YouTube大学
私がお金について考えるようになった割と初期に「お金の授業」の動画を見ました。その後もチャンネルの中で繰り返しお金に関する学びの動画を上げていて、お金について学ぶ動画がたくさんあります。
・山崎さんの本
YouTube大学でも初期に紹介されていたのが山崎元さんの本で、私も山崎さんの本はいくつか読みました。
お金のプロの視点からよくない金融商品とその理由を教えてくれたり、長期分散投資という多くの人が時間と労力を最小限に、再現性高く勝てる方法をおすすめしたりしています。
・DIE WITH ZERO
両学長でいう「お金を使う力」について取り上げた本です。昨今はNISAなどを利用した安全な投資手法を紹介する本が多く出てきて、貯めたり増やすことを勧めるものが多い中、それの行き過ぎに警鐘を鳴らす本です。
「死ぬ時にお金がたくさん余っていても仕方ない。使いきれないお金を稼ぐことはそのための時間(命)を無駄にしていることになる。死ぬ時に限りなくお金がゼロになるように、人生中盤から戦略的に賢く生きていくことが必要。」
そんな内容です。
お金の使い方について深く考えさせられる内容なので、「貯蓄や投資は大事!」という考えとのバランス感覚を保つためにも、対極にあるような内容の本として読んでおいて損はないと思います。
・サイコロジーオブマネー
全体的には良くある足るを知り、節制し、長期分散投資をすることを勧める本なのですが、
サイコロジー(心理学)がタイトルに入っているだけあって、「理屈上の正しさよりも心理的に安定してお金と付き合える状態を作ることの大切さ」を述べているところが印象的でした。
「正しさよりも枕を高くして寝られる安心感を自分が得られるかの方が大事だ」という主張には「自分にとっての最適解でいいんだ」と安心してお金に臨む強さをもらえます。
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