先週は「エフォートレス思考」という本を読みました。私の好きな「エッセンシャル思考」の著者であるグレッグ・マキューンさんの続編です。楽しみながら読みました。
エッセンシャル思考は自分が「何を」するか選ぼうという本でした。今回は、それでも大事なものが多すぎて大変な時「どのように」やるかを提案する本です。
重要なことが沢山で追い込まれた時、3つの選択肢があります。
①あきらめる
②無理して頑張る
③そして、頑張らないやり方でうまく成功を手に入れる
本書では③のやり方ができるようになるために3つのステップを提案しています。
①精神(考え方を変える)
②行動(行動を変える)
③しくみ化(勝手に成果が出続けるしくみを作る)
それぞれのステップの中で印象に残ったものを紹介します。
①精神
・転回
「楽をするのは悪いことだ」という考えから「最も少ない努力で成果を出すには?」という風に考えてもいいのだと切り替える。生物はそうやって生き残ってきた。
・遊び
「嫌なことを我慢してやる」という考えから「どうすれば楽しくできるだろう」という考え方に切り替える。
・休息
「休まず頑張る」という考えから「一流は休み方も心得てる」という考え方に切り替える。これは本当に日本人、教師、そして子どもたちも苦手なんだろうと思います。
②行動
・目標
収穫低減の法則を前提に、コストとリターンが逆転するちょうど手前を「完成」として、完成のゴールを明確にする。
・削減
いらないものを効率化するのではなく、削る。学校現場はこれが大の苦手ですね。もっと削るべきです。
・前進
最初から完璧を目指すのではなく、学習サイズの小さな失敗を繰り返しながら前進する。そのために、最初の方の一件ゴミと思われるようなアイデアや取り組みを自分で守って実行する。
・上限
物事を進める時の上限と下限を決めて、無理のないペースを守って進む。
フェスティナ・レンテ「ゆっくり急げ」
③しくみ化
・学習
原理原則を学び、知識の木を育てるイメージを持つ
・強化
人に重要なことをシンプルに教えることで、自分の理解も深まり、人に影響を与え、協力も得られる。
・信頼
信頼があると協力のためのコストが下がる。自分が信頼をためるように心がけることと、仲間に誠実な人を選ぶ。
・予防
ロングテールで見ると予防の効果が高いのは明らか。問題を未然に防ぐ。枝葉ではなく根を叩く。
本書の最後には
「人生は私たちが思うほど困難でも複雑でもない。何が起こっても、私たちが今何をすべきかを選択する力の前では小さなこと。」
という勇気の出る言葉も綴られています。
忙しくしすぎている日本の大人にとっても子どもにとっても非常に参考になる本だと思います。
仕事や勉強が忙しくてどうやって取り組めばいいか分からないという人にぜひおすすめです。