丹後の教育科の時間

自分・家族・生徒の幸せを考え、教育で社会を良くすることを目指す教師の雑記ブログです。『学び合い』、部活動の地域移行、教師の働き方改革、仕事と育児、お金の教育、人生100年・society5.0時代の進路指導をテーマに毎日発信しています。

読書記録「未来の働き方を考えよう〜人生は2回生きられる〜」

今週はちきりんさんの「未来の働き方を考えよう」という本を読んでいました。

先日も先にストック型からフロー型へという記事はあげましたが、読み切ったので全体の概要をアウトプットします。

 

ちきりんさん他の教育関係者のブログなどでちょこちょこ名前を拝見していて、Voicyを聴いたことはあったのですが、本を読んだのはこれが初めです。読んでる中で面白い視点だな、そういう根拠があるのか、その考え方確かにな、と思うことがたくさんあったので、とても楽しみながら読めました。ちきりんさんの他の本も読んでみようと思います。

 

 

「序章」問題提起

売れてるビジネス書の変遷や「ワークシフト」という本の世界的ヒットから、人々が単なる「仕事をうまくこなすコツ」という発想から、本質的な働き方についてゼロベースで考えるようになってきている。私たちは働くことを人生の中でどう位置づければ良いのか。

 

 

「1〜3章」 背景となる情報

1章

定年が延び、定年に縛られていたら働かなければいけない期間が50年にもなるようになってきた。そんなに長い期間、心の面でも体の面でも今までの働き方ができるのか?

人生100年時代やグローバル化に向けて家族の形も多様になってきている。核家族や単身世帯だけでなく、海外で長い間働いたり移住したりする人も出てくる。「私の息子夫婦はアジア・南米・アフリカにいて〜」なんてこともザラになってくる。そのような状況においては家庭と仕事の両立は今まではほとんど女性の課題だったが、男女共通の課題になる。

 

 

2章

世界を変える3つの革命が起きた。革命とは何かの発明などによって力を持つものの転換(パワーシフト)が起こること。

大企業→個人。先進国→新興国。ストック→フロー。

この中で私はストック→フローが面白かったので先日もブログで書きました。

仕事もストックではなくフロー型が合う人が出てきます。

”人生が100年になり、80歳まで働かねばならない時代になれば、働く期間は57年(23歳から80歳)にも及びます。なんと半世紀以上も働くことになるのです。そんなに長い期間、ひとつの職業に就いていると想定するのは、ほんとうに現実的なことでしょうか?”

 

お金についてもストック型よりもフロー型の方が考え方が合い安心できる人が出てきます。

”長生きの可能性が高まると、いくら貯金=ストックをもっていても不安は尽きないけれど、稼ぐ力=フローを得る力がある人は、ストック型の人より安楽に構えていることができます。いわば、「過去に貯めた資産をもつ人から、稼げる人へのパワーシフト」が起こるのです。”

 

人間関係についてもこれまでの関係を貯めていくストック型からどんどん新たな関係を作っていくフロー型の方が長寿社会には合ってきます。

”今後大事になるのは、「頼りになる家族が(地球上のどこかに)いる」というストック型の人的ネットワークではなく、高齢になってからでも近隣や趣味の仲間、もしくはネット上で知り合った人たちと新たな関係性を作っていくというフローの人的ネットワークの形成能力です。過去に築いた人的資産の質と量ではなく、何歳になっても新たな人的関係を構築していく能力が問われる時代となるのです。”

 

”でも100歳まで生きるかもしれない時代に、過去に貯めた資産を後生大事に握りしめ、資産が減らないか、これで十分か、と心配しながら生きる人生は、楽しいものではありません。そうではなく、組織を離れても稼げる力や、年齢を重ねても新しいものに挑戦できる好奇心や前向きな姿勢、見知らぬ人とも良好な関係を築ける人付き合いの能力などが、人生の豊かさを決めていくのです。”

 

ここは非常に面白い視点でした。

 

 

3章

新しい働き方を模索する人々

大企業や公務員より市場のニーズの高い職業について間欠泉的なキャリアを積む人。

ミニマムなクラスを構築して短い働き方で自由にクラス人。

これまでは大企業や公務員の収入や雇用の安定が魅力的でしたが、大企業とはいえ潰れる心配はないとはいえない時代になり、その会社で働き続けるという縛りの期間が50年近くと伸びることで「流石にそれは…」と考える人には魅力的に映らなくなってきました。

それよりはフロー型の考えをもち、自分が人生で何を大切にするかを考え、生きるのに必要なお金を十分稼げれば、あとは選択の自由や自分らしさを優先する人が増えてきているのも当然かもしれません。

 

 

「4〜5章」 本題・著者の主張 ふたつの人生を生きる、そのための発想の転換

4章

40代で働き方を選び直す。それを前提に最初の働き方も選ぶ。こういう発想は如何だろうか。パッケージ旅行と自由旅行でイメージするとわかりやすいように、2回目であればより自分らしいオリジナルの選択ができる。魅力はたくさん紹介されているので、机上の検討でもいいからやってみるといい。

本気のワークライフバランスを考えることができたり、いきなり定年で引退というのではなく、緩やかな引退という発想も持てたりする。

 

5章

二つの人生を生きるということを実践するためにはお金と寿命に対する発想の転換が有効。

お金については支出のコントロールをし、「十分な蓄えを用意する」という考えから「元気なうちはそこそこ稼げる態勢を40代を目処に整える」という転換が必要。

寿命については「長いし、すぐ死ぬことはないだろうから楽しみは老後にとっておこう」という発想から「人生は有限であり、人は老いるからいつまでも今やりたいことができるわけでない。あと10年しかないとしたら何をするだろう。」という発想への転換が必要。

 

 

終章 実践編

オリジナルの人生の設計のための実践したらいいことの紹介

・やりたいことを明確にする。

どうしてもやりたいことというのは意外と大人でも見つかってないもの。これが見つかった人は強い。やりたいことが見つかれば、他のものを削ることもできる。やりたいことが見つかってない人はそれができないから漠然とした不安が募る。

 

・複数のシナリオを作る。

就職する前でも既に就職している人でも、これからその職業ではどんなキャリアを積めるのか、どんな人生を送ることになるのか5つほどシナリオを描いてみよう。

私も公立学校の教師としての立場から5つノートに書いてみました。

 

・市場で稼ぐ力を身につけよう。フロー型の発想を持ってそこそこのお金を稼ぎ続けられる人になるためには市場に近い場所に自分の身を置いて市場感覚を身につけるといい。

教師という仕事や大企業だとこの感覚は磨きにくいので工夫が必要。次はちきりんさんのそういう内容の本も出てたと思うので読んでみようか。

 

 

ストック型からフロー型へのパワーシフトの話を中心に、新たな発見を得られたり共感できたりする場所がたくさんでもとても楽しい本でした。

10代である生徒の皆さんや、一緒に考えていく保護者の方々にもおすすめです。もちろん、生徒に考えさせていく教師であるなら尚更です。

 

一緒に未来の働き方を考えていきませんか?