昨日に引き続きマスカレードナイトを読んでいます。小説を読むスピードは相変わらず遅いです。
今日もこの人の仕事はすごいなと思った件を書きます。
ホテルの受付の方がデータベースからのセオリー通りな対応ではなく、個別の案件に適切に対応した場面です。
あるお客さんが頻繁にホテルを利用してくれていたので、潜入捜査をしていた刑事はその利用歴や支払い方法の履歴を見て「いつもご利用ありがとうございます。」と言おうとしたり、「今回も現金でのお支払いですか。」と先回りして対応しようとしました。
データベースを参考にして対応しようとすれば、これは適切な判断だと思います。実際、ほとんどのお客様にはそうでしょう。これならAIにも可能だと思います。
ところが今回はもう少し事情が複雑でした。お客様に身内に普段からホテルを利用していることをバレたくない事情があったのです。それをデータには載っていない普段の利用の様子から察した本当のホテルの受付の人は、わざわざその人に「初めてのご利用ですか。」や「お支払いはどのようになさいますか。」と起点を利かせて聞くという対応を取りました。
こういう対応ができる人がAIと共存していけるのだろうと思います。実際、ホテルの受付の多くはAIで代替可能になるでしょう。しかし、受付の一部には有人のカウンタースペースが残るでしょうし、昨日も紹介したコンシェルジュのような仕事も残ると思います。
子供たちにはそのような能力が求められるようになってくるんだよということを伝えたいです。言葉通りやデータ通りだけでなく、状況に応じた判断ができる能力。とても一朝一夕で身につくものではにと思いますが、普段から多様な人と繋がって、相手のことを思いやりながら関わっていく機会を積んでいくしかないと思います。
もう一つ、「かっこいい〜。こんなこと言ってみたーい。」と思ったセリフがあるのでそちらも紹介しておきます。
コンシェルジュがお客様からの難しい要求に応えるために厨房の料理人に協力を求めた場面です。
「2時間?このクソ忙しい時にそんなことにそれほど時間をかけちゃいられない。30分後に取りに来てくれ。それまでになんとかしておこう。」
カッコ良すぎます。仕事できる周りから頼られる人になれること間違いなしです。こんなことが言える人になりたいと思いました。