丹後先生の生き様公開と仲間づくりのためのブログ

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部活動顧問のお断りの仕方。来年度こそはと考えている方へ

以前にも発信したかもしれませんが、

来年度こそは部活の顧問をお断りしたいと思ってる先生方が情報収集や勉強をしている時期かと思うので、改めて私が今年度部活動顧問をお断りした方法を紹介します。

 

私が参考にした本は主に次の2冊です。

https://www.amazon.co.jp/教師がブラック残業から賢く身を守る方法-西川-純/dp/4313653627/ref=mp_s_a_1_1?dchild=1&keywords=ブラック残業から身を守る&qid=1612954280&sr=8-1

 

https://www.amazon.co.jp/ブラック部活動-子どもと先生の苦しみに向き合う-内田-良/dp/4491033331

 

それでは方法についてですが、校長先生とのやりとりと、周りとの軋轢を生まないために気をつけたことに分けて紹介します。

 

〈校長先生とのやりとり〉

①我が校では年度末くらいに来年度の学年や校務分掌の希望を書くアンケートがあります。そこでは当然のように希望の部活動の欄もあるので、そこに「来年度は部活動の顧問をお断りします。」という旨を伝えました。

 

②校長先生に面談を持ちかけられました。念のため、この時スマホなどで会話の内容を録音しておくといいと思います。場合によってはパワハラになるような発言をされることも想定されるからです。

 

その面談で改めて、「来年度顧問をお引き受けできない」という旨を伝えます。

 

その際「部活動の指導も職務の一環だからやってもらわなければ困る」と言われることがあるかもしれません。もしくは職務命令だと言われる可能性もあるでしょう。

ここで確認しておきたいのは、確かに部活動は学習指導要領に教育活動の一環として記載がありますが、それはあくまで教員の勤務時間内でのお話です。勤務時間をオーバーするものについては職務にあたりません。したがって、校長先生が勤務時間を越えた部活動の指導を命じることはできません。

ちなみに、勤務時間以外でも命令ができる場合が4つあります。超勤4項目というやつです。これの存在のために勤務時間を越えてたとしても命令できるという方がおられるかもしれません。しかし、超勤4項目に部活動の指導は入っていないので、やはり勤務時間外の部活動を命令することはできません。

 

 

また、「では勤務時間以内で持てる範囲でいいので顧問をしてほしい」と言われることもあるかもしれません。

この場合私が考えている対応策は2つです。

一つ目は、もしその条件で顧問を持つとしても、勤務時間外での指導はできないので、毎日16時半には解散とする(実質の活動時間は30分もなくなると思います。)か、それを超える場合の指導と監督責任は校長先生が持ってもらうということでよろしいかと確認します。

 

二つ目は、こちらで詰みだと思うのですが、休憩時間とその他の数多ある職務内容について触れます。教員の休憩時間は昼と勤務時間終了前の2つに分割されている場合がほとんどだと思います。例えば私の場合給食指導後の昼休みの25分と、帰りホームルーム後の16時から20分という感じです。これだと、帰りホームが終わってから20分は我々は休憩時間であるため、部活動の指導はできません。16時半ごろ部活を終わらせて生徒を返さなければならないとなると実質の活動時間はほぼなくなります。これで多分詰みです。さらに、私たち教員の仕事は部活動の指導だけではありません。授業準備、学級経営、生徒指導、教育相談、校務分掌、学年分掌と山のようにあります。16時半まで部活動の指導をするとなると、それ以外の上記の仕事を全て放棄せざるを得なくなるのですが、そこを認めてもらえますかと確認します。

おそらく休憩時間の話と、部活以外の職務の話もあげてそれでも無理にさせようという管理職はそういないんじゃないかと思います。

 

 

以上が校長先生とのやりとりの想定です。

 

 

私はそこまでを想定していましたが、実際には

・勤務時間を越えての部活動指導は職務ではないからできないこと

・部活動から社会体育への移行や働き方改革のことを真剣に考えていること

の2点を伝えたら納得していただけました。

私の場合、前年度にも顧問を持ちたくないか、持つなら社会体育へ移行する方向で動くので協力してほしいという話をした上で顧問を持ったので、話が早かったということもあるかもしれません。

でも、多分上記の通りにお断りをして、説得されそうになった場合でも上手に対応すれば、お断りできると思います。

パワハラがないかや、約束事が守られるかなど心配な人は先にも書いたように会話の録音をしておくのがいいと思います。

 

 

 

〈周りとの軋轢を生まないために気をつけたこと〉

これはシンプルです。人としてちゃんとした人でいることを意識しました。生徒に対しても同僚に対してもあまり変わりません。

・礼儀正しくする

・爽やかに笑顔で挨拶をする(おはようございます。お先に失礼します。)

・何かしてもらった時にお礼をちゃんと伝える

・余裕のある時は人の仕事を手助けする

・仕事の期限を守る

・細かいやり取りも丁寧に行う

 

生徒に「なんで先生は部活の顧問待ってないんですか?」と聞かれた時にどう対応すればいいのか分からないから不安という方もおられるかもしれません。

私も不安だったので基本生徒に対しては濁してきました。

「別の活動を始めて部活の時間学校にいられなくなったんだ。」

というような感じです。

場合によっては別に嘘をついてしまってもいいかなと思います。自分の心の安定が第一です。

今なら「働き方改革を進めるという私の善意のために持たないことにしたんだよ。持ってくれてる先生方も善意でやってくれてるわけだから感謝して真面目に取り組まなきゃ失礼だよ。」くらい言えるような気がします。

 

 

以上が部活動の顧問をお断りするために

校長先生とのやりとり

周りとの軋轢を生まないために

という視点で私が行ったことです。

 

 

以前、私の嫁様から、嫁様の同僚の友人の先生が私の存在と活動を知っていて、ご自身も部活動の顧問を持たないということができないか迷っておられるという話を聞きました。

そんな方々のお役に少しでも立てられれば幸いです。

私もまた、来年度も、部活動の顧問はお断りしようと思っております。そして、今は夫婦の時間を大切にし、いずれ子供ができた時には子育てを目一杯やりたいです。

 

勇気を持って、自分の人生を歩みましょう。