最近、1年生の授業で蒸留の実験がありました。教科書の実験は水とエタノールの混合物を用いています。ただ、参考としての写真や動画ではワインやみりんの蒸留をしているものもあり、私自身赤色の液体から透明の液体を分離できるのは見た目的にも面白いし、身近にあるものを使うのは良いだろうと思って、これまでの複数回はワインを使ってきました。
学ぶときの面白さに重きを置いていた感じです。
しかし、それだと難点もあります。それはにおいです。ワインを蒸留すると、酵母が含まれているためパンのようなにおいが発生します。これにより、本来確認しなければいけないエタノールのにおいがするかどうかの確認ができなくなってしまいます。当然、教科書に載っているような考察とは少し変わってきます。
現在は、『学び合い』の考え方や高橋先生の発信を参考に、なるべく答えを自分の外に置き、子どもたちが自分たちで学びを進められるようにすることに重きを置いています。そこで、今年は教科書通りの水とエタノールの混合物で実験をしてみました。
結果、エタノールのにおいもしっかりと確認することができ、子どもたちは自分たちで関わり合いながらうまく学び合っていました。
最初の頃と現在と、扱う教材に関して何に重きを置いて選んでいるかが変わっていることを実感して、おもしろいなと感じました。
また、初任の時は教材の提示の仕方や火加減がおそらく原因となって気分が悪くなる生徒を出してしまいました。しかし、ここ数年ではそのようなリスクも減らしながら安全に実感させられています。ここも、自分で成長を感じています。